以前の記事(中途・新卒それぞれの採用プロセスと採用管理システムの関係)にて、「中途採用では、ボトルネックとなる選考プロセスの発見と対処が重要である」という点について触れましたが、今回、この点についてもう少し深掘りしてみたいと思います。
誰がボールを握っているのか?を把握することが重要
新卒採用は「一つの大型プロジェクトを進めていく」イメージである一方、中途採用は「小型のプロジェクトを候補者の数だけ並行して行う」必要があります。また「プロジェクトの開始タイミングがバラバラである」ことに加え「候補者毎に選考プロセスも違ってくる」という点も、中途採用の管理業務をより複雑化している原因の一つです。
中途採用活動の規模がまだ小さい場合には、問題は顕在化されないのですが、採用活動が大規模になればなるほど、採用担当者がタスクを見落としてしまうリスクが高まり、結果として選考の「抜け漏れ」や「遅れ」といったトラブルへと発展してしまう恐れがあります。
そこで、採用担当者の方々に意識してもらいたいこととは、
「いま、誰が、どのような、ボールを握っているのか?」
「その人は、ボールを受け取ってから、どのくらい時間が経っているのか?」
を常に把握できるようにしておくこと。
つまり「候補者」という視点だけでなく「選考タスクの集合体」という視点で採用活動全体を分解・再構成し、
・採用担当者にボールがあるタスク
・選考官側にボールがあるタスク
・エージェント側にボールがあるタスク
・候補者側にボールがあるタスク
これらを逐一抽出・確認・管理できるようになれば、選考の抜け漏れや遅れを防止することができるだけでなく、優秀な候補者は優先して選考を進めたりするなど、より柔軟かつスピーディーな選考活動が実現できるようになるはずです。