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少子化・大転職時代の人材募集
少子化による労働人口の減少、大転職時代と言われている採用市場は競争が非常に激しく、適切な戦略がなければ優秀な人材を逃してしまうリスクが伴います。本記事では、効果的な人材募集戦略のポイントを明確にし、企業が優れた人材を確実に引き寄せるための具体的な方法をまとめています。
多様な募集チャネルの活用方法
効果的な人材募集には、多様な募集チャネルの活用が欠かせません。募集の窓口を広く、様々なチャネルで自社の求人情報を目にしてもらうことが鍵となります。これにより、自社に興味のある応募者にリーチすることができ、適格な人材を採用しやすくなります。
人材募集は、主に下記のチャネルで求人情報の掲載、採用活動が行われています。
- ・求人サイト
- ・SNS(Instagram、X、Facebook)等
- ・企業HP
- ・リファラル採用
- ・転職エージェント
それでは、どの様なチャネルを活用すべきか、具体例をご覧ください。
オンラインプラットフォームと活用法
オンラインプラットフォームは、人材募集において最も重要なチャネルです。
インターネット検索で表示される求人サイトのほか、会員制サイトでは、就業意欲が高まっている応募者からのサイト訪問が期待できます。
各大手求人サイトは、応募者の母集団形成を効率的に行うのに効果的です。
さらに詳細なフィルタリング機能を活用することで、必要なスキルや経験を持つ候補者を簡単に見つけることができます。
Instagram や X といったSNSでは、自社の企業文化や価値観、普段の就業の流れを紹介し、潜在的な応募者の関心を引くことができます。特に、リモートワークや柔軟な働き方を訴求することで、若い世代の求職者にアピールすることができます。
こうしたオンラインプラットフォームの活用は、単に広範囲にリーチするだけでなく、企業ブランドのイメージ向上や自社の魅力を伝えるための重要な手段です。また、採用ターゲット層に対して効果的な情報発信を行うことで、採用コストの削減や人材確保の効率化を実現することができます。
SNS採用は企業HPと併用して活用するのがオススメ
SNSを採用の窓口に活用する企業が増えています。
Instagram 、Xはともに国内ユーザー数が6,000万以上と多く、幅広く自社の企業文化や価値観を紹介でき、潜在的な応募者の関心を引くことができます。特に、リモートワークや柔軟な働き方は、若い世代の求職者へのアピールとなるでしょう。
SNSを活用するメリットは
『登録者数が多い』 『情報の拡散力が高い』 『親しみやすさ』 などが挙げられます。
生まれてから生活にインターネットがあるZ世代は、情報収集にSNSを活用することが当たり前になっています。SNSで検索した際、自社の企業情報が表示されることは若い世代の採用に有利になるでしょう。
また、SNSは従来の求人広告に比べて低コスト、あるいは無料で活用でき、費用をかけることなく求職者にリーチできることが何よりのメリットです。これにより、母集団形成がより効率的に進み、自社に興味を持った人材を引き寄せやすくなります。
一方で、SNSを活用するデメリットは
『継続的な発信が必要』 『集客の運用にコツがいる』 『情報量に限りがある』
などが挙げられます。
SNS採用を成功させている企業は、固いフォーマルな雰囲気ではなく、リラックスした日常を切り取ったコンテンツ作成をしており、社員同士のやり取りや1日の就業の流れを紹介しています。
ただし、文字数に限りがある場合もあるので誤った情報発信にならない様、確認が必要です。SNS、企業HPの相互に導線を作ることで、伝えたい情報表示へ誘導することができます。
企業の採用サイトは定期的な見直しを
企業のHP(コーポレートサイト)や採用サイトは、応募前の訪問が多く
企業情報、 代表者、 企業理念、 取扱サービス、 販売手法、 社風、 などが
自分に合っているか、将来を想像できるかが見られています。
新卒では就職する企業の選択・相談を親に相談する割合が多く、「オヤカク」(親確)なる言葉や
「オヤオリ」(親対象のオリエンテーション)が定着していきそうです。
求人のトレンドや就業時間、福利厚生などの就業ルールの掲載を更新しているか、採用サイトの定期的な見直しが必要です。
優れた採用サイトは
優れた人材を逃さない
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社員紹介制度と転職・採用エージェントの利用
社員紹介制度(リファラル採用)と転職・採用エージェントの利用は、信頼ある人材募集戦略の一環です。現社員やエージェントを通じて採用を行うことで、自社に最適な候補者を迅速に確保できるためです。
社員紹介制度(リファラル採用)は、新しい社員の定着率が高まる傾向がある
現社員が企業の価値観や文化にフィットする人物を推薦することから、双方にとって理想的なマッチングが実現しやすいと言われています。また、社員紹介制度が成功している企業では、社歴の長さに関係なく、新入社員も人材紹介を行っている例があります。
転職・採用エージェント は、プロの採用手法でスキルの高い候補者を迅速に見つけることが可能
エージェントは多くの登録者情報を持っており、企業の要件に合わせて適切な候補者をピックアップしてくれるため、人材確保のスピードと精度が大幅に向上します。
採用面接の前にエージェントと応募者間で面談が実施され、キャリアやスキル等から応募者にあった職場提案がエージェントからされているため、就職後の活躍が期待できることから、人材募集の質と採用の効率化が見込めます。
求人広告の作成とポイント
効果的な人材募集の第一歩は、魅力的で明確な求人広告を作成することです。
この記事では、求人広告を作成する際に押さえておきたいポイントとその具体例を解説します。有効な求人広告は、適切なタイトルとキャッチコピー、具体的な仕事内容の記載、そして応募者に魅力的に映る就業環境や福利厚生、条件提示の三つの要素を含めることが重要です。これらの要素を適切に取り入れることで、より多くの優れた人材にアプローチすることが可能となります。
①魅力的な求人タイトルとキャッチコピー
魅力的な求人タイトルとキャッチコピーは応募者の注意を引きます。求人タイトルとキャッチコピーは求人情報の第一印象を決定し、詳細を見るか選択のきっかけになる重要な要素です。
掲載例:
「【急募】年収500万円以上!未経験歓迎の営業職」
「テレワーク可 クリエイティブな環境で働きたい方必見!デザイナー募集」 など
また、「未経験」「フルリモート」「正社員」など、求人内容の特徴を分かりやすく伝えることで、応募者をより引き付けることができます。大手求人サイトでは、よく検索されている求人募集キーワードがランキングで掲載されており、タイトルやキャッチコピー作成の参考になるでしょう。
②適切で明確な仕事内容の記載
仕事内容を適切、かつ明確に掲載することは、応募者に対して業務内容を具体的に伝えるために重要です。応募者が自分に合った仕事かどうかを判断する材料になるのはもちろん、ミスマッチや内定辞退を予め防ぐことが可能になるでしょう。また、明確な仕事内容の掲載は適格な応募者を増やす助けとなります。
悪い例→×「経理担当」
良い例→〇「月次・年次決算業務、予算管理、財務分析を担当する経理担当」
仕事内容を詳細に書くことで、応募者が必要なスキルセットを理解し、自分がその職務に対して適切かどうかを判断する上で不可欠です。会社が求める具体的なスキルや経験を正確に伝えることで、応募者に就業後の活躍イメージを抱いてもらうことが大切です。
③応募者に響く福利厚生と就業条件の多様性の提示
魅力的な福利厚生と多様性のある就業条件を提示することは、どの世代にも響く、求人情報掲載の要です。特に最近では、給与以外に福利厚生や休日数など、就業条件の良い企業が選ばれる傾向にあります。
具体的には、
- ・育児休暇や介護など、家族に関する休暇種類や取得しやすさ
- ・有給日数
- ・リモートワーク制度
- ・退職金
などが挙げられます。これらの条件が充実していると、応募者の関心が高まると共に、人材の定着率にも貢献します。環境整備について、助成金が支給される場合もあり、自社に合った取組みが必要です。
離職率の高いサービス業では “髪色自由” “業務に支障のないアクセサリー着用の許可”など、就業条件が以前から変化が見られています。
応募者の評価基準と面接プロセスについて
応募者の評価基準と面接プロセスは、採用において面接官による偏りを無くし、優れた人材を見つけ出すための重要な工程です。本節では、評価方法や面接での効果的なアプローチについて詳しく解説します。
評価基準を明確にし、面接プロセスを体系化することで、最適な候補者を選定することができます。
履歴書と職歴のチェック
履歴書と職歴のチェックは、応募者の適性を見る第一歩に行う、重要なステップです。
履歴書と職歴の情報は、応募者のスキル、経験、そして職務への適合度を判断する材料が記載されています。過去の仕事における実績や仕事内容を確認することで、応募者がどの程度の業務を遂行できるのかを理解することができます。
例えば、特定のプロジェクトでのリーダーシップ経験を持つ応募者は
- ・リーダー(部下 〇〇名)
- ・達成率〇〇%
- ・チーム実績〇〇件 個人実績〇〇件
という様に、部下が何名、あるいは達成率等の具体的な数字の記載があります。
この情報は、現在の求人職種において同様の役割を担えるかどうかの判断材料として非常に役立ちます。履歴書と職歴のチェックを通じて、応募者の真の能力や経験を把握し、適切な人材選定を行いましょう。
面接での評価基準と質問例
面接の評価基準と質問例を明確にし、適切な質問を用意することは、採用プロセスにおける重要な要素です。過去、弊社が行った現場の面接担当者約500名に実施したアンケートでは“面接の教育制度はない”“会社のルールで定められた質問内容ではなく、自分なりに決めた質問を準備する”と回答した方が半数以上いました。
明確な評価基準と適切な質問を準備することによって、応募者の適性やスキルを正当に評価することができるだけでなく、ミスマッチを防ぐことができます。
例えば、「チームワークの経験について教えてください」といった質問をすることで、応募者の協調性や対人スキルを評価することができます。適切な質問を準備することは、採用計画の一部として綿密に行う必要があります。
適切な質問は、応募者について具体的に把握することが可能になり、評価基準の事前設定を行うことで、面接官全員が同じ基準を持つことができ、より公平な選考が実現できます。
採用管理システムとエントリープロセス
近年、効率的な人材採用には採用管理システム(ATS)の導入が不可欠です。
システム導入により、複数の媒体・エージェントからのランダムに受信する応募情報を集約し、効率的に採用業務が行えるようになります。
多様な機能を持つ採用管理システムは、応募者の履歴管理、面接進捗、フィードバックの提供など、採用業務の見える化が実現でき、属人化防止の役割も果たします。
エントリープロセスにおいて、自社情報の発信、応募者のフォロー、自社に合った人材選考など、採用担当者だからこそできる業務があります。システムには量をこなす役割を、採用担当者は採用業務の質をあげていく役割という様に、システムを使うから出来ることや目標を立てることがDX化成功の近道です。
面接日程調整とフィードバックの重要性
面接日程の調整とフィードバックは、応募者との円滑なコミュニケーションを図るために極めて重要です。面接日程の早期調整は、応募者がスケジュールを確保しやすくなるため、企業と応募者の間でスムーズなやり取りにつながります。
また、面接後のフィードバックは応募者に対する企業の誠実な姿勢を示し、応募者の企業に対する印象を高める助けとなります。面接中からのコミュニケーションを取ることで、応募者との信頼関係を築き、より効果的な人材採用を実現しましょう。
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新しい人材募集トレンドと総括
近年、リモートワークの普及により、出勤可能な距離に限らない新しい採用が拡がっています。
雇用形態も、派遣社員からの正社員化やフリーランス法の改正により、副業・兼業など、ますます多様性のある働き方が増えていくと予想されます。
新しい手法やトレンドが登場するたびに積極的に取り入れ、既存の手法と組み合わせた運用をすることで、柔軟かつ効率的な採用活動が実現されます。時代の変化に対応し続けることも、優秀な人材を安定的に確保するポイントとなっています。
お読みいただき、ありがとうございます。
これまで『お客様に紹介される担当者であること』を自己目標とし、飲食店・生命保険会社でマネージャーを経験。人材育成に興味を持つ。
現在、JobSuiteシリーズお役立ち記事執筆、ORDIA・MIMERITのNEWS配信、
WEBマーケティングを担当しています。