キャリア採用の成功ポイント:WEB面接の現在と未来(前編)<br>~WEB面接の現状とメリットとは?~

キャリア採用の成功ポイント:WEB面接の現在と未来(前編)
~WEB面接の現状とメリットとは?~

新型コロナウイルスの感染拡大によって一気に普及したWEB面接。でも、やりかたが良くないと、候補者の本来の姿を引き出せなかったり、無用なストレスを感じさせて候補者体験を下げてしまうことにもつながりかねません。そこで、今回はWEB面接サービス「harutaka(ハルタカ)」を提供する株式会社ZENKIGEN マーケティング担当 加藤成悟様に、候補者体験を高めるWEB面接のノウハウから、面接情報のデジタル化がもたらすDX(=デジタルトランスフォーメーション)の未来まで、幅広くお話を伺いました。2回にわたってお届けする今回は前編です。


ステラス
 磯崎)※以下「ステラス」
いつも、harutakaとジョブスイートの連携では、大変お世話になっています。本日はよろしくお願いいたします。

ZENKIGEN 加藤)※以下「ZENKIGEN」
よろしくお願いいたします。

急速に普及したWEB面接の現状は

ステラス:
WEB面接を実施する企業が急速に増加していますね。現状の概観を教えていただけますか?

ZENKIGEN:
2020年度はご存知の通り、新型コロナウィルスの流行により、リモートによる面接が一気に普及した年となりました。当社のアンケート調査によりますと、2021卒の新卒採用活動においては、60%弱の企業がリモートによる面接を導入したと回答しました。そのうち、実に90%の企業が去年、初めてWEB面接を選考プロセスに導入しています。こうした急速な普及の結果、2021年度におけるWEB面接ツールの市場規模は約20億円と試算されており、今年度においてもさらなる成長が見込まれています。


ステラス:
「9割の企業がこの1年の間に導入」とは本当にすごいペースですね。また、「約6割の企業がWEB面接を導入した」とのことですが、現在の導入企業に特徴のようなものはありますか?

ZENKIGEN:
2019年度までは地方採用でのコスト削減を目的としてWEB面接サービスを導入している企業が多かったですが、2020年の急速な普及により、一部の地方で新型コロナウィルスの影響が小さかったところなどを除いて、大手からベンチャーまで、また業種においても幅広く利用されるようになりました。ただ、多くの企業は「感染防止対策」「業務効率化」を目的とした「オンライン化」 のフェイズとなっていますが、大手を中心とした先進企業としては、「面接データの利活用」を見据えた「デジタル化(DX)」への活用の模索が始まっています。
(「オンライン化」と「デジタル化」については後編でさらに詳しく解説します。)

ステラス:
昨年急速に普及した、ということはやはり新卒採用での活用が中心ということでしょうか?

ZENKIGEN:
現状は確かに新卒採用のシーンで優先的に導入が進んでいます。その理由は先程話した通り、「業務効率化」という観点で、大量な候補者に対して一時期にまとめて対応する必要のある新卒採用との相性が良い、という点が挙げられます。
ただし、私たちは「オンライン化による効率化」も重要ではあるものの、その先にある「面接記録のデジタル化によるDX」がもたらすメリットは、具体的な募集職種に求められるスキルや経験といったデータが存在し、通年採用のためPDCAを回しやすい中途採用の方が、より効果を発揮すると考えています。今後、HR領域においてのDXがさらに進んでいく中で、中途採用においてもWEB面接を通じて得たデータ活用が活発化していくと考えています。

株式会社ZENKIGEN 加藤様

単純に面接するならリアルの方がいい!?WEB面接のメリットの本質とは?

ステラス:
率直に質問させてください。WEB面接で人物評価をしっかりと行うことはできるのですか?

ZENKIGEN:
誤解を恐れずに言うと、単純に面接の“その場”で得られる情報はリアルの方が多いので、その点でリアル面接の方が面接はやりやすいと思います。リアルであれば、「五感」を通じた情報が入ってきますし、面接の前後、例えば「面接を待っている間の態度」なんかも見ることができるからです。実際に面接官・候補者双方からWEB面接は「お互いのことが理解しにくい」という声がよく聞かれるのは事実です。
ただ一方で、そもそも「“ その場の評価 ” は本当に正しいのか?」つまり「面接官は正しく候補者の見極めをするための適切な面接を実施できているのか?」がブラックボックスになってしまっていることにより、面接現場を改善していくPDCAを効果的に回せていない、という問題を感じられている企業様は多いのではないでしょうか。
その点で、「面接内容を録画し、振り返ることが出来る」ことはWEB面接の大きな特徴の一つです。 複数名で確認することで、現場では見落としてしまった候補者の評価ポイントに気付くことができたり、新任の採用担当に良い質問の仕方のポイントをアドバイスする、といったことが可能になります。
一見、WEB面接は、時間、空間的な効率化に目が行きがちで、もちろんそれも大きなメリットなわけですが、面接自体を録画し、デジタル情報とすることで、様々なデータ利活用の可能性が広がることこそが、その本質にある、と私たちは考えています。

WEB面接の今と未来(前編)いかがでしたか?次回はインタビューの後編、具体的なWEB面接実施時の注意事項と、WEB面接の将来像に迫ります!
次回もお楽しみに!

社名:株式会社ZENKIGEN
事業内容:採用DXサービス『harutaka(ハルタカ)』の企画・開発
https://zenkigen.co.jp/

※インタビュー内容、所属は2021年度取材当時のものです。