エージェントが「推薦したくなる会社」になるために (前編)

エージェントが「推薦したくなる会社」になるために (前編)

コラム

日本の採用市場において、人材エージェントは非常に重要な役割を担っています。
弊社の採用管理システム「ジョブスイートキャリア」をご利用になって、応募者の受付を行っておられるユーザ様が、平均して約30社とのお取引をされていることからも、キャリア採用の成功に人材エージェントとの協力が大きく影響しているといえるでしょう。

一方で、本コラムをご覧いただいている人事採用ご担当者の中には
「人材エージェントから、候補者の推薦がなかなか来ない」
とお悩みの方も少なくないのではないかと思います。

そこで今回は、貴社が「人材エージェントが推薦したくなる会社」になるための考え方やヒントについて、2回にわたってお伝えします。 

紹介する側と紹介を受ける側との関係

先ほども触れた通り、多くの企業では、複数の人材エージェントと契約し候補者の推薦を受け付けていますので、1対 n の関係であるかのように感じてしまいがちですが、当然人材エージェントの側も、一人の候補者が現れたときに、皆さんの会社を含む複数の「紹介先」を有しています。

つまり、人材エージェント側も「優先的に紹介をする先」を選定しているという点で、紹介する側(人材エージェント)もされる側(募集企業)も n 対 n の関係であり、紹介を受ける前から人材獲得競争は始まっているのですが、日常の紹介シーンにおいては、ついこの視点が見落とされてしまうのです。(もちろん、その前提として候補者の応募意思があることは言うまでもありません)

では、人材エージェントが「優先的に紹介をしようとする企業」とはどういう企業なのか?それを理解するために「人材エージェントのビジネスモデル」を確認してみたいと思います。

人材エージェントのビジネスモデル

人材エージェントの多くは、紹介候補人材の情報収集をコストをかけて行い、リーチできた人材をふさわしい企業に紹介を行う際、「入社する際の年収」×「紹介料率」という「紹介手数料」を得ることでビジネスを行っています。
この「手数料」の売上を更に因数分解すると、
= (候補者の年収 × 紹介料率) × (採用してくれる人数 × 採用される確率)
と表現することが出来、これがその企業からの「売り上げの期待値」になります。

つまり、優秀な人材を人材エージェントから優先的に紹介を受けるためには、エージェントがどの人材をどこに紹介するかは、『売り上げの期待値』の大小に影響される、という「紹介する側の目線」に立って思いを馳せておくことが必要となるのです。

人材エージェントとの「ビジネスパートナーシップ」

では、人材エージェントからの優先的に良い人材を紹介してもらえるようになるためのポイントである、人材エージェントにとっての「売り上げの期待値」を上げる方法を数式の要素から考えてみたいと思います。2つの方法が考えられます。

一つ目は手数料率ないし候補者の年収を上げることによる「一件あたり売上高期待値のアップ」
二つ目は紹介した人の中から採用される人数を増やす「受注件数期待値のアップ」です。

本稿では後者に着目し、「受注確率をアップするための具体的アクション」として、「採用のビジョンや戦略を人材エージェントと共有すること」を提案します。

具体的には、
 ・企業や部門の課題を踏まえた募集背景をストーリーとして説明する。
 ・求める人材像や選考基準に、明確かつ一貫性をもたせた募集要項を作成する。
 ・紹介からの早期段階(書類選考等)の結果連絡や面接の日程調整依頼を迅速にする。
 ・合否に因らず選考結果および選考のポイントを詳細に伝える。
といったアクション挙げられます。こうしたアクションが繰り返されることで人材エージェントの企業理解が進み、明らかにアンマッチな紹介が減ります。
また、選考がテンポよく進み、候補者のモチベーションも高く推移するので、複数内定を受けた際にも、エージェントが後押ししてくれることも期待できるようになります。
いわば、人材エージェントとの「1対1のビジネスパートナー」としての関係づくりを堅実に行うことが、貴社が「人材エージェントが推薦したくなる会社」となるかどうかのカギとなるのです。

そして、さらにこの「ビジネスパートナーシップ」の構築によって向上された高い受注確率は、採用コストの削減効果を生み出す可能性も秘めています!

この続きは、エージェントが「推薦したくなる会社」になるために (後編)でご紹介していこうと思います。
次回もお楽しみに!