従業員ウェルビーイングを実現する「社内公募でchange&chance」~個の力を伸ばし組織の成長を持続、加速させる~

従業員ウェルビーイングを実現する「社内公募でchange&chance」~個の力を伸ばし組織の成長を持続、加速させる~

人事制度の将来的なジョブ型への移行を背景に「社内公募制度」「社内転職」の活性化に注力する企業が増えています。制度や環境を充実させて人材流失を防ぐ目的もあるようです。

今回は「社内公募制度」を充実する効果と課題について記載いたします。

海外では社内公募が唯一の異動機会

社内公募は、これまでの会社主導の人事異動とは異なり、従業員が自発的に異動先、ポジションを希望できることが特徴です。キャリア開発やスキルアップ、キャリアチェンジを望む従業員にとっては大変有効な制度です。

海外では通常、職種ごとの採用で定期異動は一般的でないので、社内公募が唯一の異動機会となっています。企業側から見ても人材流出を防ぎ、外部から人材を採用するコストを抑えるメリットがあります。

<人事制度、人事戦略の変化>

<社内公募の種類>

  • ①留学、トレーニーや短期プロジェクト
  • ②新規企画、新規事業など特殊な能力や技術が必要な職種
  • ③全ポジション定期異動の対象となる多くの職種
  • ④FA(フリーエージェント)制度
  • ⑤異動を伴わない社内兼業(副業)
  • ⑥未経験者向け(研修を伴う)
  • ⑦再雇用向け(シニア層向け)

※社内公募制度にはさまざまなタイプがあるので、企業ごとに適したタイプを選択することが重要です。

 一方、よく聞かれる従業員側の声としては、「募集回数が少ない(年一回)ので増やしてほしい」、「対象の職種、ポジションが限定的」、「ポジションの情報が分かりにくい」、「所属先により応募障壁がある(雰囲気でない)」、「応募プロセスが煩雑」などがの課題があります。

会社側としても制度を充実させたいが、人気のない部署からの抵抗や社内公募を運営する事務局の負担が増えるなどのジレンマがあります。

社内公募のソリューション事例

当社では、一般的なマルチテナント型サービス・ベンダーにはない、我々の強みであるシステムのカスタマイズにより、お客様の顕在的、潜在的な課題からビジネスフローにフィットしたソリューションを実現できます。

また、社内公募は機微な情報(人事情報)を扱い、募集内容も社内限りの情報(営業秘密)を含むため、より一層センシンティブに取り扱うためのカスタマイズニーズがあり対応しています。

当社サービスにより、お客様の社内公募に関する課題を解決した事例をご紹介いたします。

情報通信業:経営企画職(50〰100人未満) 

お客様A(金融系企業)
背景:社内公募制度が、従業員自身のキャリア・メイキングや開発のためのツールとして重要性が増しているため、通年運用化できるような体制整備が必要となった。

効果:導入後、募集求人数の数が倍増し、応募者数も増加。成約率30%が70%に拡大。種類も多様化した。

IT:人事職(300人未満)

お客様B(メーカー系企業)
背景:社内公募制度をグループ企業全体でのクロス異動ができる制度に拡大。事務局に集中していた業務を部門側にも分担させたい。

効果:導入後、繁忙期の業務負担が軽減。部門側もより積極的に関与し、選考プロセスがスムーズになった。

サービス業:人事職(300〰500人未満)

お客様C(ITサービス系企業)
背景:自社で開発した仕組みを利用していたが、制度変更に伴うメンテナンスが困難となっていた。セキュリティ面からも営業・開発・保守・インフラを一貫体制で運営し、カスタマイズが対応可能なベンダーを選択したかった。

効果:導入後、制度変更に伴う修正をタイムリーに対応でき、継続的な運用ができている。従業員サーベイにおける社内公募に対する満足度アップにも貢献。

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キャリアの「危機と機会」の時代

『フォーチューン』誌から「20世紀最高の経営者」に選ばれた「伝説の経営者」、ジャック・ウェルチ氏(米ゼネラル・エレクトリック社のCEO[1981年~2001年])の言葉をご紹介します。

“Control your own destiny or someone else will”
「自分の運命は自分でコントロールすべきだ。さもないと、他の誰かにコントロールされることになる」

(JackWelch)

これは変化の激しい時代を生きるビジネスパーソンは、自身が積み上げてきたキャリアが想定外の環境変化によって崩壊してしまうリスクがあることを示唆しています。
 また、企業の人材マネジメントにおいても同様の危機があり、従業員のキャリア開発の支援をより積極的に取り組むことが求められ、企業変革するためのチャンスでもあります。

人々の働き方や生き方の価値観が大きく変化し、従業員のウェルビーイングが重要なキーワードとなっています。


社内公募制度の運営強化や工夫の差異は、従業員のエンゲージメントを高め、エンパワーメントへの貢献により一層、インパクトを増していきます。

参考文献 鈴木敦子『人事・労務がわかる事典―読みこなし・使いこなし・活用自在』(出版社: 株式会社日本実業出版社 19